ベトナムは産業チェーンを再構築して経済低迷から脱出しようとしている

ベトナムとEUはこのほど、関税障壁の打破に重点を置いた貿易協定を完了した。AP通信によると、EUは来月発効する際、ベトナム商品への85%の関税を撤廃し、今後7年間、残りの関税を段階的に削減する。

同様に、ベトナムもEU向け輸出品の49%の輸入関税を撤廃し、10年以内に0関税を達成する。ベトナムの経済成長を大幅に促進する可能性がある。AP通信は記事の中で、ベトナムは新型コロナウイルスの流行を適切にコントロールし、多くの国から認められており、EUとの関税協定は経済の低迷から抜け出す重要な原動力になるだろうと述べた。

ドイツ新聞社（DPA）は、「ベトナムとEUの自由貿易協定」が今年8月に発効し、アジア新興国のベトナムが欧州連合（EU）にほとんどの商品を関税ゼロで輸出できるようになると報じた。

具体的には、この合意が発効すると、ベトナムの71%がEU輸出品に対する関税、65%がEUのベトナム輸出品に対する関税を直ちに撤廃する。今後10年間で、双方の99%の商品関税が次々と撤廃される。2030年までに同協定はベトナムのEU向け輸出の44%増に協力する見通しだ。

ドイツ皮革靴協会のマンフレッド・ユンケル会長（Manfred Junkert）は、EVFTAが採択されたことは自由貿易と保護主義への打撃に重要な意義があると述べた。ドイツはベトナムの皮革と製靴業界の重要なパートナーになることが期待されているが、ベトナムはドイツの靴製品の潜在的な市場である。

2019年、ベトナムはドイツに対して1億1200万足の靴を輸出し、前年同期比6.9%増加し、ドイツの靴類製品の第2位のサプライヤーであり、同国の輸入靴類製品総数の15.3%を占めている。

皮革製品について、2019年、ドイツはベトナムから3.14億ドルを輸入し、前年同期比5.7%増となり、皮革製品の輸入総額の7.4%を占めるドイツの皮革製品第3位のサプライヤーとなった。

マンフレッド・ユンケル氏は、ドイツ企業のベトナムへの投資機会はベトナムの新型コロナウイルス感染防止状況とベトナム企業の実力にかかっているとみている。

ベトナム、靴産業チェーンの再構築に意欲

この疫病はベトナムの製造業の欠陥を明らかにした。原料がかなり中国大陸に依存していることだ。

ベトナムの工場が再開されると、中国大陸からの材料供給が不足しているため、生産量は依然として制限されている。これはベトナムの現在の主な輸出品である織物、靴、電子製品にとって、影響はかなり明らかである。

アナリストによると、新型コロナウイルスはベトナムの健康危機をもたらしていないが、貿易チェーン上で中国大陸にかなり依存している欠点を示している。そのため、EUとの自由貿易協定（EVFTA）が到来したのは、サプライチェーンの多様化に向けた修正が必要であることを認識しているからだ。

EUのデータによると、ベトナムはEUの東南アジア諸国の中で2番目に大きい貿易相手で、昨年の二国間貿易額は560億ドルに達した。

同時に、ベトナムも環太平洋パートナーシップ包括的進歩協定（TPP）に積極的に加盟し、同様の約束にも同意した。

ベトナムは世界経済に溶け込むために経済改革を行って30年以上になる。9500万人の人口を持つこの国は、製造業強国として台頭しているが、まだ長い道のりがあり、1人当たりの収入はシンガポール、香港、マレーシアにはるかに遅れており、タイの半分にも満たない。

Lan氏によると、その目的は先進的な技術と良好なコーポレートガバナンスを持つ国とのつながりを築くことだという。

「EUとの自由貿易協定はベトナムのスキルと基準を高めるのに役立ちます。ベトナムにとっては絶好のチャンスです」とLan氏は述べた。